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  物流DX事例 物流産業新聞社2017.03.06 コカ・コーラウエスト
  名前 : 管理者     日付 : 17-03-07 11:37     HIT : 40889    

物流DX事例
コカコーラウエスト 物流効率化への取り組み「ロードネット」

 コカ・コーラウエスト(吉松民雄社長、福岡市東区)では、2012年から物流を効率化させるシステムツールの「ロードネット」を導入している。「ロードネット」は全世界で3400社以上の物流配送をサポートしており、日本における総代理店であるセゲル(朴用皙社長、同市博多区)が販売している。コカ・コーラウエストSCM統括部供給・物流部の平田純史氏に、物流システム効率化への取り組みについて話を聞いた。
 「ロードネット」システムを導入して5年が経つ同社では現在、ドライバーにスマホを1台持たせている。納品先は1日に15~35件のルート配送。配送状況をデータ記録する主たる目的のほか、遠隔確認用として使用するシステムになっている。

 「最初は運用定着がうまくいかず、悪いところがあれば指導を入れていた。ドライバーもデータを取ることで習慣づいた」と平田氏。今までは担当が変われば得られる情報も変わるという、アバウトで感覚的なものだったが、ツールを使うことで「物流の中身が可視化され」、実績のデータに基づいて配車を組めるようになっている。

 一方で、ドライバーが「地図を見ないで走ること、感覚で配送ルートを立てられていたことに感心した」とも語る。「経験値とシステムの能力がうまく合わされば、これまでは到達できなかったレベルに配送品質を向上できる」と見ている。

 「システムが100%正しい答えを出すわけではない」とし、「マスター化できない情報、1日に30件配送できる人と20件の人との差、個人のスキルは反映されないため、あくまで平均を基本とした『サポートツール』であると思う」と話す平田氏。「そのため、100点を目指す時は、80点はツールで、残りの20点は自分たちの手にかかっている」と指摘する。

 同社では、手売りチャネルの630ルートのうち271ルートに「ロードネット」を導入しており、トラックが22台必要なところを14台まで減らすことに成功した拠点もある。「数字の裏付けは、人に説明するときに武器になる」と平田氏は話す。

 ロードネット導入と共に実施した物流再編策の結果として、現在までに3億3800万円の利益を上げており、2012~2015年の間に投資したシステム導入コストとランニングコストを差し引くと、年間約1億円のコスト減に貢献したことになる。今後の目標として平田氏は、「ロードネットを6、7割まで導入拡大し、物流コストの圧縮を図りたい」と意気込みを話す。

物流DXセゲル
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